2025/10/04 16:32
今回は、デニムの歴史そのものと言えるマスターピース、**リーバイス 501(LEVI'S 501)に隠されたディテールの変遷、特にデニムの強度を支えるリベット(RIVET)**の奥深い物語に迫ります。ヴィンテージデニムの価値を決定づけると言っても過言ではない、小さな金属片の歴史を紐解きましょう。
501のリベット(RIVET)の年代と歴史

1. フロント部分のリベットの変遷(LEVI'S 501 RIVET)
リベットは、ポケットの角などの負荷がかかる部分を補強するために、リーバイスとジェイコブ・デイビスによって考案され、1873年に特許を取得しました。このリベットの刻印には、時代を映す重要な変化が見られます。

年代特徴的なディテール詳細特許取得初期特許取得年月日刻印リベットの表面に特許が取得された年月日が刻印されていました。この特許が保護されていた初期の時代を象徴するディテールです。特許保護終了後"LS&Co.SF"刻印特許保護期間が終了すると、刻印は**"LS&Co.SF"**(Levi Strauss & Co. San Francisco)に変更されます。~1950年代頃まで"打ち抜き"(先端がつぶれた形状)古い時代のリベットは、打ち抜きタイプと呼ばれ、裏側から打ち込まれた先端部分が潰されて固定されている形状をしています。1950年代以降刻印の文字が太くなる年代が下がるにつれて、**"LS&Co.SF"**の刻印の文字(書体)が太くなる傾向が見られます。
年代特徴的なディテール詳細特許取得初期特許取得年月日刻印
リベットの表面に特許が取得された年月日が刻印されていました。この特許が保護されていた初期の時代を象徴するディテールです。
特許保護終了後"LS&Co.SF"刻印
特許保護期間が終了すると、刻印は**"LS&Co.SF"**(Levi Strauss & Co. San Francisco)に変更されます。
~1950年代頃まで"打ち抜き"(先端がつぶれた形状)
古い時代のリベットは、打ち抜きタイプと呼ばれ、裏側から打ち込まれた先端部分が潰されて固定されている形状をしています。
1950年代以降刻印の文字が太くなる
年代が下がるにつれて、**"LS&Co.SF"**の刻印の文字(書体)が太くなる傾向が見られます。

2. ヒップポケット裏のリベットの変遷(LEVI'S 501 RIVET'S BACK)
ヒップポケット(バックポケット)のリベットの変遷は、実用性と安全性、そして製造効率の変化を物語っています。
年代ディテールと歴史的背景特許取得当初(むき出し)**特許取得年月日刻印入りの「むき出しタイプ」**が採用されていました。これは、ポケットの裏側から見てもリベットの頭がそのまま露出している状態です。1890年以降刻印がフロントリベットと同様に**"LS&Co.SF"**に変更されました。1934年(隠しリベットの誕生)**「裏リベット(隠しリベット)」**が採用されました。これは、リベットが椅子や家具を傷つけるという苦情に対応するため、リベットをデニム生地で覆い隠すように取り付けられたものです。これがヴィンテージ501の重要なディテールとなります。第二次世界大戦中戦時下の物資規制により、真鍮などの金属が不足したため、一時期スチール製のリベットが使われました(この時期の501は、他にもディテールが簡略化されています)。戦後物資の供給が回復し、元の真鍮製の裏リベットタイプに戻りました。1967年(リベットの終焉)裏リベットは廃止され、より生産性が高く、耐久性も確保できる**バータック(カンヌキ止め)**と呼ばれる糸による補強に変更されました。このカンヌキ止めが現在まで続いています。
年代
ディテールと歴史的背景
特許取得当初(むき出し)
**特許取得年月日刻印入りの「むき出しタイプ」**が採用されていました。これは、ポケットの裏側から見てもリベットの頭がそのまま露出している状態です。
1890年以降
刻印がフロントリベットと同様に**"LS&Co.SF"**に変更されました。
1934年(隠しリベットの誕生)
**「裏リベット(隠しリベット)」**が採用されました。これは、リベットが椅子や家具を傷つけるという苦情に対応するため、リベットをデニム生地で覆い隠すように取り付けられたものです。これがヴィンテージ501の重要なディテールとなります。
第二次世界大戦中

戦時下の物資規制により、真鍮などの金属が不足したため、一時期スチール製のリベットが使われました(この時期の501は、他にもディテールが簡略化されています)。
戦後
物資の供給が回復し、元の真鍮製の裏リベットタイプに戻りました。
1967年(リベットの終焉)
裏リベットは廃止され、より生産性が高く、耐久性も確保できる**バータック(カンヌキ止め)**と呼ばれる糸による補強に変更されました。このカンヌキ止めが現在まで続いています。
リベットが語る501の哲学
この小さなリベット一つを見ても、501が「働く人々のためのタフな衣料」から「ファッションのアイコン」へと変化していく歴史の道のりが見えてきます。特に裏リベットが1967年に廃止されたことは、ヴィンテージデニムを見分ける上で最も重要なポイントの一つです。
皆さんもご自身の501のリベットをチェックして、その歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
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